« 2007年2月 | トップページ | 2007年4月 »

京大が基金を設立

 昨日の新聞に、京都大学が寄付金の受け皿となる基金を設立した、という記事がありました。

   NIKKEI NET 
   京都新聞電子版

 国立大学も独立行政法人化され、大学独自で収益を上げる工夫がされています。今回の「基金」は個人や法人から広く寄付を募る窓口として設けられた、とのことです。
 
 基金といえば、ただ寄付金を募るだけではなくて、その資金を運用に回して収益を得るのが当然だと思うのですが、この記事ではそのあたりのことは全く触れられていません。実際には、どのような運用がされているのでしょうか?

 米国では、エール大学やハーバード大学をはじめとする大学の基金がきわめて優秀な運用成績をあげています。
 エール大学などは、金融機関での運用業務経験者などの専門家からなる運用チームで運用を行っており、過去20年間の平均リターンで約17%を獲得しています。そして、その運用は株式の個別銘柄への投資ではなく、ファンドへの投資だということです。つまり、運用チームの仕事は、個別銘柄の選択をすることではなく、優秀なファンドの目利きをすることに徹しているわけです。まさに、ファンド・オブ・ファンズの形態ですね。
(上地明徳著:ダマされたくない人の資産運用術、青春出版社青春新書 より)

 日本の大学でも今後運用に力を入れるところが出てくるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

こんな「おらが町の投信」は??

一部上場会社の労働組合幹部をやっている友人がいます。その彼が、
「最近たまに、家族が介護状態になって、やむをえず介護休業をとる組合員がいる。制度上無給なのだが、そういう場合に所得補償のようなことができないか。そういう場合の保険はないのかな。」
という話をしていました。

うーん、「保険」ではなかなか難しいかもしれません。
そこで思いついたのが、ファンド。組合員が困ったときに助成をするような基金をつくっておけばどうかな、と考えたわけです。

しかし、基金をつくるには、当然資金を拠出して運用をすることが必要になります。会社がそんな資金を拠出するとは考えられないし、いくら構成員が数万人いるといっても組合では無理な話でしょう。
そこで、「投資信託」を活用できないか?

つまり、組合員(もちろん外部にオープンなものにしてもいいのですが)が毎月決まった金額を拠出し、これを中長期的な運用に回し、老後資金を積立てることを主目的にします(確定拠出年金(401k)のようなイメージですかね。もちろん運用指図はしませんが)。
・運用は、もちろん(?)ファンド・オブ・ファンズ形式です。
・401kは原則、老齢年金としてしか引き出せませんが、これは単なる投資信託なので、いつでも解約して資金を引き出すことができます。
・ファンドには、ある一定の現金資産もありますから、これを活用して、介護休業をとるなどの必要が生じた人に「融資」をします。

というわけで、企業年金や401kのない会社の従業員も中長期的な視点で計画的な資産形成をすることができるし、共済などでカバーしにくい困りごとに対しても対処でき、みんなハッピー!?

でも、「投資信託」には、上のような融資業務などは認められないような気もするのですが(すみません、そこまで勉強していません)。

そういう問題がクリアできれば、立派な「独立系投信」になるのでは・・・?
変則的「おらが町の投信」? (全然違うか?)

友人には、
「資本金を集めてくれたら、僕が動くよ。」
と言ってあります・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

家計の金融資産、最高の1540兆円に

23日に日銀から「2006年末の資金循環統計(速報)」が発表になっています。
   NIKKEI NET 
   日本銀行調査統計局

また、NightWalkerさんのこちらのエントリーでも詳細に触れられている。

現在のところ、日本の家計金融資産1540兆円のうち、株式や投資信託に回っているお金は約16%、約250兆円ということになります。一方、現金・預金や保険の資産は1100兆円あります。
澤上さんは「ファンド・オブ・ファンズ入門」の中で(p.16)
 おそらくここから10年ぐらいのスパンでみると、預貯金ならびに生命保険に眠っている個人金融資産1000兆円の10%前後は、本格的な長期運用を求めて投信購入に向かうことになろう。
 つまり、100兆円ほどの個人資産が投信に流れ込むわけだ。

と書いておられます。
これが現実になるとすれば、今のような緩やかな「預貯金から投資へ」という流れがどこかで、(何かのきっかけで)、急に加速するのかもしれません。
100兆円が投信に流れるとすれば、受け入れ側ももっともっと拡大しないといけません。資産総額が1兆円を超えている国内投信は5本ぐらいしかないわけですから。
独立系投信(「おらが町の投信」も含めて)が、その受け皿の一端を担えるようになると面白いですね。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

インフレ率の想定

長期の資産運用を考える場合、「負けないこと」を第一に考えますが、その最も負けてはいけない相手は“インフレーション”である、ということはおそらく衆目の一致するところだと思います。多くの本にもそのように書かれています(最近出た本で言うと、北村慶:「貧乏人のデイトレ金持ちのインベストメント」(PHP研究所)など)。

NightWalkerさんのブログ NightWalker's Investment Blog では、「月々10万円の家賃が、30年後、50年後、いくらになるかの計算」というタイトルで、インフレ率の大小によって家賃負担がどうなるかについて検討されています。改めて、「インフレ率をどう考えるか」という問題の影響度の大きさに気付かされます。

ファイナンシャルプランニングを行う場合も、インフレ率をどう想定するかという問題がついて回ります。この数値次第で、将来の家計の状況は大きく変わってきますから。
ところが、ここ15年ほどインフレ率はほとんどゼロ(もしくはマイナス)の状況が続いていますし、その結果、インフレという状況が体感的に理解できない人が増えてきています(私自身も就職した頃からずっとデフレだった世代なのでこれに該当するのですが・・・)。

だからと言って、今後も今の状態が続くと仮定してプランニングをすると、楽観的すぎというか、“危険側”の予測になってしまいます。反対に、余りに高いインフレ率を見込んでも、なんだか現実感がないですし、これにはいつも悩まされます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「おらが町の投信」のこと

ネットで検索をかけていて、こんな記事を見つけました。

経済産業省の審議会か何かで、澤上さんが証言、じゃなくて講演?されたときの資料だと思います(詳しくは調べていませんが、おそらく2005年11月頃の内容だと思われます)。
この中で、具体的に話を進めているものとして、
「おらが町の投信」(これは地方経済の活性化に寄与することを目指す、独立系の投信という意味と解釈してよいと思います)が北海道や九州で5件ある
と言及されています。
*このほかに「おらが町の投信」以外にも準備中の独立系投信がある(保険代理店が自分とこの顧客向けに2件、ファミリービジネスとして投信をやりたいのが2件、と書かれているもの)とのことです。

現在では、「さわかみ投信が黒子になって投信立ち上げを手伝」っておられるところはもう少し増えてきているのでしょう。

そんな様子が伝わってくれば、「世の中動いている!」と感じられて面白いと思います。
例えば、「かいたく投信」の森本さんがブログを立ち上げておられます(森本さんは、「ある投信に支援を受けている」と書かれていて、具体的にどことは言っておられませんが・・・)。こんな感じで立ち上げまでの途中経過を実況してくださるところが増えるといいですね。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

「おらが町の投信」~「ファンドオブファンズ入門」より

さわかみ投信の澤上篤人代表と、ありがとう投信の村山甲三郎代表の共著による

「長期運用時代の大本命!~ ファンドオブファンズ入門」(実業之日本社)

を読みました。

・預貯金に著しく偏っていた日本の個人資金も、これからドドッと投資信託に流れ込んでくる。
・ところが、日本には本格的な長期運用はまだまだだ。
・本格派の投信は、受け皿としてまだまだ増える必要があるが、その際に注目されるのが「ファンド・オブ・ファンズ」だ。
という主張で、澤上さんが理念的な部分を、村山さんが「ファンド・オブ・ファンズって何?」という部分を分担して書かれています。

特に興味深かったのが「おらが町の投信」をつくろう、という提案でした。最近の澤上さんのセミナーでは必ず言っておられるようです。
・地方の経済活性化のために長期運用の考え方を取り入れ、地方の人たちがその地方の人たちのために投信を立ち上げよう。
・低コストで、いい運用成果をあげるためには、ファンド・オブ・ファンズが適している。
・そんな「おらが町の投信」が全国各地にできてくると、長期投資へ向かう流れが一気に大きくなる。

この提案に共鳴する人々も多くなっているようで、実際に投信会社の設立やその準備に動いているところもすでにいくつか出てきています。ネットで簡単に見つけることができるもので、大阪の「浪花おふくろ投信」や山陰の「かいたく投信」などがあります。

一気に資金を集めて「投信ビジネス」で大もうけ!?というこれまでの証券会社系のビジネスではなくて、「小さく生んで大きく育てる」「気がついたらすごく大きな動きになっていた!」という“自然の流れ”を目指す、この発想。
注目していきたいと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (3)

日興の大株主ファンド

日興コーディアル証券のシティグループによるTOBが話題になっています。シティ側が提案しているTOB価格が「低すぎる」として、日興の大株主であるハリス・アソシエイツやサウスイースタン・アセットマネジメントはTOBに応じない意向を示しているとのことで、今後の動向が注目されています。
ところで、ここで名前が出てくる投資ファンドは、ちょこちょこ名前を聞くところです。

サウスイースタン・アセットマネジメントは、例のライブドアとフジテレビのニッポン放送株争奪戦の発端となる、ライブドアにニッポン放送株を売った会社であるといわれています。そう、サウスイースタン・アセットマネジメントこそが、大騒動の裏側でいちばん大もうけをした、真の勝者だというわけです(北村慶:『外資ファンド利回り20%超のからくり』、PHP研究所)。
また、シカゴのハリス・アソシエイツですが、私がほんの少し保有しており、これからも買っていこうと思っている、「朝日Nvestグローバルバリュー株オープン」の実質上の運用を行っている会社です(運用会社が朝日ライフアセットマネジメント)。世界的なバリュー株の発掘に定評があるようですね。

最近の大型企業買収案件では、このような外国ファンドの名前が必ずといっていいほど聞かれるようになりました。日本のファンドで、同じように世界中の企業について綿密な調査を行って投資しているところってあるのでしょうか・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

投資商品のコスト

投資商品を選ぶ際に“コスト”が重要視されるのは、それがパフォーマンスに多大な影響を与えることがわかっている以上、当然のことだと思います。
そういう意味で、投資信託というものは一部の評論家や投資家の方には、目の敵のように映るようです。

(例えば、かの有名なロバード・キヨサキ氏のコラム

コストがかかる、という意味では、投資信託に投資する「ファンド・オブ・ファンズ」なんていう代物は「最悪」ですね(笑)。

しかし、私自身は、コストがかかるから、即、悪い商品というようには考えていません。投資商品は、あくまでも運用結果で判断すべきものですから、いくらかコストがかかったとしても相対的にいいパフォーマンス(当然、コストを控除した後の)が出ればいいのではないか、ぐらいに考えています。

同額を、片や低コストのインデックスファンドに、片やもう少しコストの高いアクティブファンドに投資したとして、仮に後者の方がいいリターンを出すことができたのならそれでよし、としてもよいのではないでしょうか(もっとも、世の大半のアクティブファンドというものは、多額の信託報酬をとりながら、インデックスに負けている、ということもありますが、それはまた別問題として・・・)。

投資においても、他のビジネスと同じように、コストとリターンのバランスをどう考えるかという問題は、意思決定の重要課題ですから、要は、「コストをかけてもこれだけのリターンが得られるのならよし」とするかどうか、ということになると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

投資勉強会に参加しました

2日に、大阪で開かれた「直販クラブ勉強会」というのに参加しました。これは、投資信託を販売会社を通さずに「直接販売」する投信会社の担当者を招いて(主催はアレンジャーと呼ばれる個人投資家の人)、個人投資家が一緒に勉強しましょう、という集まりです。
投信会社は、さわかみ投信を中心として、ありがとう投信、そして新規参入のセゾン投信でした。あくまでも「勉強会」なので、講義形式ではなくて参加者からの質問・意見に対して投信会社側が答える、という形でしたが、もちろん?澤上篤人社長の時間占有率はかなり高かったことは言うまでもありません(批判的に言っているわけではなくて、これでいいと思うのですが・・・)。

いろいろと話題はあったのですが、少しだけ書いてみます(私の解釈も多分に入っています)。

Q.ありがとう投信やセゾン投信は「ファンド・オブ・ファンズ」形式をとっているが、信託報酬の二重取りになるのではないのか?
 (これはFOFに対してよく言われている定番の質問)

A.信託報酬が2度かかる、というのはそのとおり。しかし、だからといってファンド・オブ・ファンズ形式を批判するのは的外れではないか。ファンドは何で評価されるべきか、というと運用結果でしかないはずであって、いい結果を出してそれに見合うコストであれば問題はないと思う。もちろん、運用とは関係のないところで販売手数料などどいうコストがかかるのはおかしいと思うが。

Q.個人で株式を買う場合に比較して、投資信託を利用した場合のメリットは?

A.
・きちんとした銘柄を選べば、中長期的に見ると株価はAのラインに沿って上昇していくはず。しかし、いろいろな要因の影響があって、実際の株価はAのように直線的になるわけではなく、Bのように波がある。

Seminar_image_5

・従って、0の時点で買って、バイアンドホールドとした場合は、リターンはAのラインに沿ったゆるやかな増え方にしかならない。

・そこで、株価の変動を見て、割安なところ(②の位置)で仕込み、割高と判断したら(①や③の位置)売って現金化し、次の割安な時期に仕込むのに備える、という繰り返しになる。

・①の後の株価下落時には現金化してあるから、基準価額はそれほど落ちずに、②’のところからまた増え始めることになる。だから、Cのような増え方になることが期待できる。

・個人でも上のことをやればよいのだが、①や③で売ったときにキャピタルゲイン税がかかってくる。ところが、投信でやっていれば、売買はファンドの中でやるために投資家個人にいちいち税金はかからない。

・また、個人の場合、利益を確定した後に一部をリスクのない運用に回したりしてしまうことが往々にある。これでは、利益分を再投資することによる「複利効果」をみすみす逃してしまう。

・いい投信だと、投資家の資金がどんどん入ってきて運用資産が多くなってくるから、「船」が安定してくる。

このような勉強会は、「営業活動をしないこと」を基本方針にしている投信会社の「営業活動」にあたるわけで、当然ファンドのメリットが強調されますし、批判的な意見などもあまり出ません。
しかし、投信を売るためにやっているというよりは、理念や考え方を披瀝して、それに乗れる人を募る、という趣旨が伝わってきて好感が持てます。実際、澤上氏らの地道な活動は、ゆっくりではありますが、それなりのムーブメントを起こしてきた、という実績がありますし。
それにしても、集まった投資家の数の多さにびっくりしました・・・。着実にファンは増えているのかな、と。

| | コメント (0) | トラックバック (12)

« 2007年2月 | トップページ | 2007年4月 »